CRAFTMANSHIP

リバーシブル(reversible)とは一般的に「裏返しできること。両面仕立て」といった意味。「裏面も表面と同様に使用できること」=「リバーシブル」というイメージが浸透しているため、「リバーシブル縫製」と聞くと、両面着られる洋服というイメージを持つことでしょう。しかし、ここで紹介する「リバーシブル縫製」はそうではありません。工程の70%以上を手まつりによって仕上げる熟練された技術者しか出来ない高度な縫製技術のことを指します。「リバーシブル縫製」は表地一枚で仕立てるため、ブランケットやストールを巻くような感覚で着られる、非常に軽い最高級の仕上がりを実現してくれます。beautiful peopleのプロダクトにも採用される高度な技術、そのプロセスとディテールを紐解いていきましょう。

1. カット

リバーシブル縫製には二重織物を使用します。二重織物とは文字通り二枚の織物を重ねたような生地で、両面が分離しないように表の経(タテ)糸、または緯(ヨコ)糸を裏組織に組み入れて織り上げたものです。

まずは二重織の生地を型紙通りに裁断。その後、専用の機械を使い、縫いシロ分の接結糸をカットして生地を二枚に剥がしていきます。水平にセットされた歯が回転し接結糸を切っていくという仕組みですが、歯の位置と生地の厚みの中央が一致しないと均等に剥がすことは出来ません。

2. 地縫い

続いては地縫い。縫い合わせるパーツを重ね、二枚に剥がした生地のうち一枚だけを残し、残りの三枚をミシンで縫い合わせていきます。

3. 手まつり

リバーシブル縫製で最も重要なプロセスは手まつりです。アイロンで折り目をつけ、残りの一枚で縫いシロを包むように丁寧にまつり縫いで仕上げます。

4. 縫い目の完成

ポイントは写真のように、縫いシロ部分の厚みが一定の幅でくっきりと浮き出ていること。

5. 完成

このようにリバーシブル縫製はすべての裁ち端、縫いシロを手まつりで仕上げていくため、芯や裏地をほとんど使用しません。つまり表地一枚で作ることが出来るからこそ、非常に軽い仕上がりが実現されるのです。リバーシブル縫製のプロセスには高度な縫製技術を持った職人による手まつりが必須であるものの、現在の国内アパレル市場では細やかな手まつりを施せる職人は貴重な存在。贅沢な仕立てにはその分の時間を要することはもちろんですが、高度な技術力を誇る限られた職人によって支えられています。

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